アメリカで20年働いて分かったこと

アメリカで暮らす・働く・遊ぶ

アメリカと日本の給与水準比較

アメリカはまさに今、コロナの真っただ中です。ここ3日間で一日の感染者が5万人を超えています。この人数を目の当たりにすると、日本の連日のニュースが少し大げさすぎる様に見えてしまいます。

 

今日はアメリカと日本の給与水準に関しての考察を述べさせていただきます。(ただし少しアメリカ南東部の製造業に偏り気味な情報です)

総じてアメリカは給与が高いです。それは現場のワーカーから経営者に至る様々なポジションに言えます。ご存知のように日本でも話題になる経営者、企業オーナーの給与は日本の給与をはるかに凌いでいます。また工場のマネージャークラスのトップになる工場長で10万ドル以上が一般的です。末端の時給のワーカーに関しても質の低さと賃金が一致しておらず、日本から生産応援で来る質の高い現場作業者と比べて違いが明らかです。ただそれでいてアメリカの現場労働者の方が給与が高い。

特に違いを感じるのがエンジニアの給与。大卒のエンジニアで5万ドルぐらいが最低で、いい大学になると10万ドルは超えます。これにキャリアを積んだエンジニアとなると、アメリカの利益率の高いIT産業ならまだしも、到底中小の製造業では雇用できるレベルではなくなります。またエンジニアは引っ張りだこでしょっちゅう辞めます。なら工程改善などのエンジニアの仕事を外注しようとしても同じことで、相当値が張ってしまいます。日本の様にたくさんの優秀な生産技術の人を社内に抱えて製造業を運営できる環境が非常にうらやましいです。

日本人がアメリカで働きたいと思ったら、英語さえちゃんと身に着けてそれ以外に1つの強みがあれば、比較的スムーズに日本より給与改善が期待される環境が整っています。当然ビザの問題がついてきますが。。。。日本人がアメリカの会社で一般的に働けそうな職種は

1.経理系ー数字に強いのを生かしてアメリカのCPAを取得する覚悟で渡米した人たちは、それなりに成功を収めています。

2.生産管理系ー日系の製造メーカーは質の高い生産管理のエキスパートを絶えず探しています。

3.購買系ー日本やアジアからモノを購入している会社では、優秀なバイリンガルなバイヤー求人あり

4.管理系ー日本の本社とアメリカ法人の現地スタッフの間で、管理・経営に携わる人材は、日本からの出向者減少の影響で表には出ない求人があります。

一方日本人が苦手とするのはHR系など、現地のドロドロした人間関係や苦情上手なアメリカ人を相手にする職種ではないでしょうか?

アメリカの現地求人会社(パソナ・インテレッサ・クイックなど)を通してコンサルを受けながら求人を探せばと思います。